エレベーターのある、これからを楽しむ安心の木の住まい
#063

京都市上京区 O様邸

エレベーターのある、これからを楽しむ安心の木の住まい

敷地面積:59.36㎡ 17.95坪
建築面積:30.52㎡ 9.23坪
延床面積:84.70㎡ 25.62坪
1階面積:29.15㎡ 8.81坪
2階面積:29.15㎡ 8.81坪
3階面積:26.40㎡ 7.98坪

用途地域:第1種住居地域
建ぺい率:60%
容積率:200%(道路幅員により181.2%)
防火指定:準防火地域
その他の地域:旧市街美観 西陣特別工業地区

間口3mの狭小地に建つ、未来に寄り添う木の住まい

上京区の街中、建物間口約3mという限られた敷地に、
これからの暮らしにやさしく寄り添う注文住宅が完成しました。

コンパクトな敷地条件の中でも、
玄関にはスロープを設け、建物内にはエレベーターを設置。
将来の暮らしを見据え、無理なく移動できる動線を計画しています。

また、空間を無駄なく活用するため、各所に造作家具を設け、
限られた面積の中でも、ゆとりを感じられる住まいとなりました。

趣味を楽しむ、玄関土間の使い方

間口3mの狭小住宅の玄関土間。杉の無垢材を使い、ゆとりある広さでDIYも楽しめるように計画されています。

1階の玄関土間はゆとりをもって計画し、
ご主人の趣味のDIYを楽しめるスペースとしました。

玄関土間に設けた手洗いスペース。DIYで汚れた手をすぐに洗え、ペットとの暮らしにも配慮した位置に計画されています。正面の青いタイルが印象的な造作洗面です。
玄関を上がってすぐの上がり框まわり。階段下のスペースを活かした引き出し式の靴箱と、右手には跳ね上げ式のベンチを設けています。

玄関土間に設けた手洗いはDIYの際に役に立つだけではなく、
ワンちゃんのお世話用にも計画しています。

また階段下のスペースも無駄にせず、
引き出し式の靴箱を設けました。
座って靴が履けるように、折り畳み式のベンチも作っています。

狭小地であっても、暮らしの中に
「好きなことができる場所」をしっかりと確保しています。

車いすでも生活できる動線

1階の廊下。左手にホームエレベーターの扉を設け、奥の洗面・浴室へと続く動線は車いすでも出入りしやすい幅で計画されています。

今回のヤマネコハウスではエレベーターを設置しました。
こちらはお施主さまのご希望で、
老後の生活を見越してもし車いすでの生活になったとしても
それまでと同じように暮らすための工夫です。

1階の廊下から水まわりへと続く動線。車いすでもスムーズに移動できるよう、ゆとりのある幅で計画されています。
ブルーグリーンのアクセントクロスで落ち着いた雰囲気に仕上げたトイレ。手摺を設け、日々の使いやすさに配慮しています。

基本的にヤマネコハウスは
床に段差やレール等のないバリアフリー仕様ですが、
こちらはそれに加えて車いすが通れるサイズの幅に設計しています。
トイレにはがっちりと掴める手摺を補強して取付。

洗濯機置き場から見た洗面スペース。鏡部分は収納を兼ねた造作扉となっており、開閉して物を置くことも可能。青いタイルが印象的な仕上がりです。

洗面・浴室・洗濯スペースをまとめた水まわりに設けた洗面。
鏡部分は収納を兼ねた造作扉となっており、開閉して物を置くことも可能です。

1階から2階へと続く階段。左手に設けたニッチがさりげないアクセントになっています。

空間を活かす、造作家具の工夫

2階リビングの様子。奥には掘りごたつのように使える造作の小上がりを設け、多様な過ごし方ができる空間となっています。
造作の小上がりスペース。中央には掘りごたつのように使える机を設け、季節に応じてこたつとしても使えるつくりとしています。

2階リビングの西側に設けた窓辺には、
杉の無垢材でつくった小上がりのスペースを設けました。
この小上がりは、くつろぐ場所であると同時に、
収納や居場所としても機能するよう計画されています。

小上がりの一部は引き出して使える可動式のブロック。必要に応じて位置を変えられるよう計画されています。

一部にはキャスター付きの引き出しを設け、
日常的に使うものを出し入れしやすく。
そのほかの部分もボックス状の収納として使えるようになっており、
限られた空間を無駄なく活用しています。

小上がりの中央にあるテーブルは、
ご主人がデザインされたものをもとに、スタジオリンクスで製作しました。
テーブルにはコタツヒーターを組み込んでおり、
冬場は掘りごたつとして使うことができます。

また、テーブルは簡単に分解できるつくりとなっており、
掘りごたつ内に収納することも可能です。
フラットにすることで、ゲストルームとしての利用も想定しています。

小上がりの一面に設けた造作デスク。上部には可動棚を設け、使い方に応じて柔軟に使えるワークスペースとしています。

また、小上がりの一辺は壁付けの造作デスクとつながり、
腰かけて使えるベンチのような役割も持たせています。

キッチン入口付近から小上がりを望む空間。左手には大容量の造作収納、右手にはホームエレベーターを設けています。

エレベーター前の空間には、車椅子での回転ができるスペースを確保しつつ、
限られた面積の中で収納量を確保するため、奥行きを抑えた造作収納を設けました。

既製品では、奥行が浅く背の高い収納家具は選択肢が限られるため、
造作家具を得意とするスタジオリンクスならではの計画です。

右手にタカラスタンダードのキッチン、左手には造作のカウンターと吊り戸棚を設けたキッチン空間。既製品と造作を組み合わせ、使いやすく整えています。
造作のカウンターと吊り戸棚が並ぶキッチンまわり。奥に小上がりや収納がレイアウトされています。

キッチン前の壁にかわいいタイルを貼ることが多いスタジオリンクスですが、
今回の家づくりのテーマは「未来に寄り添う木の住まい」。
なので壁面には、清掃性の高いキッチンパネルを採用。
キッチンはタカラスタンダード製のホーローパネルですが
造作した木のカップボードと相性もいいですね。

寝室とオープンクローゼットの三階

階段途中から見下ろす縦の広がり。レセップの照明がやわらかく空間を照らし、右上のニッチが表情を加えています。
3階ホールの様子。オープンクローゼットと造作棚を設け、使いやすい収納スペースとしています。

階段を上がると、3階ホールにオープンクローゼットが広がります。
扉を設けないことで、動線の中でそのまま使える、出し入れのしやすい収納としています。

3階の壁面収納。オープンクローゼットを中心に、手前と奥には可動棚を備えた造作収納を設け、用途に応じて使い分けられる構成としています。
オープンクローゼットからベランダ方向を見た3階の様子。右手は階段上部の吹き抜けとなっており、天井にはハンガーパイプを設けています。

ハンガーパイプは上下に設け、衣類を効率よく掛けられるよう計画。
限られたスペースの中でも、十分な収納量を確保しています。

さらに、横には造作の収納家具を設け、用途に応じて使い分けができる構成に。
日常使いから季節物まで、すっきりと収まる大容量の収納スペースとなっています。

3階に設けたホームエレベーター。将来も見据え、上下階の移動を支える設備として計画されています。

3階のトイレ。ホール側の壁面を大きく開くことができるつくりとし、使い方に応じて柔軟に対応できるよう計画されています。

三階のトイレです。
この写真、ちょっと違和感ありませんか?
実は車いすでも入れるように、ホールに面した一面が全て扉になっています。
向かって左側の扉がフランス落としになっていて、
必要ないときは開かないようにすることができます。

もしも、の時をここまで考えたヤマネコハウスは初めて。
条件にとらわれすぎずに考えてみると、
暮らしにフィットするかたちは、思っている以上に見つかるのかもしれません。

3階の寝室。壁と天井にブルーグレーのアクセントクロスを採用し、落ち着いた空間に仕上げています。壁面には棚を設け、入口はスライドドアとしています。

こちらは寝室。
スライドドアなら車いすでも開きやすいですよね。
少しのことですが、そういったところが暮らしの快適さにつながっていくと考えています。

小上がりの机まわりの様子。くつろぎの時間を過ごせる2階リビングの一角です。

間口3mという制約の中で、
老後の「暮らし」と「楽しみ」を無理なく両立できるのか。
エレベーターや車いすの可動範囲、トイレのドアなど、
改めて住まいの可能性を感じさせてくれる住まいとなりました。

杉の香りには、リラックス効果や心地よい睡眠環境づくりに
寄与するといわれており、日々の暮らしをやさしく整えてくれます。

小さく建てて、豊かに暮らす。
そんな選択肢も、これからの住まい方のひとつかもしれません。

ホームステージング:Ousia