京都市右京区 S様邸
敷地面積:54.74㎡ 16.55坪
建築面積:31.82㎡ 9.62坪
延床面積:88.29㎡ 26.70坪
1階面積:28.79㎡ 8.70坪
2階面積:30.72㎡ 9.29坪
3階面積:28.78㎡ 8.70坪
用途地域:第1種住居地域
建ぺい率:60% (準耐火建築物は70%までOK)
容積率:200%
防火指定:準防火地域
その他の地域:山並み背景型建造物修景地区 高度15m-2

京都市内に建つ、延床約26坪の狭小住宅。
この住まいには、7人家族が暮らしています。
限られた面積の中で、収納・動線・居場所をどう成立させるか。
大家族でも快適に暮らせる工夫を、設計段階から積み重ねました。




玄関・洗面脱衣・家族クローゼットは、あえてひとつながりの空間に。
人数が多いからこそ、「脱ぐ・洗う・しまう」を最短距離で完結できるようにしています。
洗濯物の量も多いため、乾燥機に頼りきらず、室内干しがしっかりできるよう物干しパイプを計画。
このパイプは、空間を仕切るカーテンレールも兼ねており、
必要なときだけプライバシーを確保できるようになっています。


おばあさまの居室は、家族クローゼットのすぐ隣に配置。
日々の動線の中に自然と組み込むことで、無理なく見守れる距離感をつくっています。
引戸には大きめのガラスを入れ、閉めたままでも気配が感じられるように。
プライバシーと安心感のバランスを考えた設計です。

家族が自然と集まる場所として設けたのは、吹抜のある明るいダイニング。
リビングを独立させるのではなく、食事の場と一体にすることで、
限られた面積の中でも広がりを感じられる空間にしています。
テレビ台を兼ねたベンチを造作し、
「座る場所」をつくることで、家族の居場所が自然とここに集まります。




キッチンまわりには、造作のカップボードや洗面台を空間に合わせて設計。
既製品では生まれがちな“余白”をなくし、限られたスペースを無駄なく使い切っています。
建築と同時に計画することで、空間全体に一体感が生まれ、
実際の面積以上に広がりを感じられるように工夫しています。
また、7人分の身支度を支えるため、洗面台は2箇所に配置しています。



キッチンの横には夫婦の寝室。
北向きですが開口が大きく落ち着いた明るさです。




家の中央や階段室など、暗くなりがちな場所にはトップライトを設けています。
さらに、ロフトとの間仕切りをあえて閉じず、光が奥まで届くように計画。
限られた開口でも、家全体に明るさが行き渡るよう工夫しています。
また、将来的なメンテナンスにも配慮し、
作業用の足場板を掛けられる幕板もあらかじめ設けています。

収納の扉にはミラーを設けています。
限られた空間の中で、鏡のためのスペースを別に取るのではなく、
“収納と一体化”することで、機能と広がりの両立を図っています。



こちらは4人のお子さんたちの寝室です。
両側の壁のアクセントクロスが鮮やか。
子どもたちがそれぞれのベッドからロフトへアクセスできる動線です。


こちらがロフト。
トップライトが近くて秘密基地の雰囲気がありますね。
収納も付いていて、寝室としても使えそう。

夫婦、おばあちゃん、お子さん4人。
子どもが育つにつれて体も大きくなり、物もどんどん増えていく。
カップボードにたくさんの食器が並んで、
可動棚もみんなの色々なものがたくさん置いてあるのでしょう。
限られた敷地でも、なるべく快適に、それぞれが楽しく過ごせるように。
最善の在り方を一緒に考えていきたいと思っています。
ホームステージング:Ousia